情報の分析における、データの入手経路と分析のしかた
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「小保方晴子さんがSTAP細胞を実は見つけていた」というニュースを題材にして情報の収集におけるポイントを整理していきたいと思います。
そもそも論的な側面が強いのですが、改めて情報分析の作法というか情報が過多でピンきりな時代ですから情報分析の考え方をわざわざ書いてみたいと思います。
小保方さんはSTAP細胞を見つけていたのか?
今日のちょっとした話題の一つに「小保方さんはSTAP細胞を見つけていた」というニュースがありました。
小保方晴子さんの発見した「外部ストレスにより体細胞が初期化して多能性を持つ」「STAP現象」が存在した事を報告する論文が、科学雑誌「ネイチャー」の姉妹紙でオンライン専用媒体「Nature.com SCIENTIFIC REPORTS」に2015年11月27日付けで掲載されました。
http://blog.livedoor.jp/obokata_file-stap/archives/1047183994.html
これだけ見ると「すごいなぁ」と思ってしまいますよね。いい時事ネタなのでコレを題材にして情報の分析って難しいよ。でも、大事だよって話をします。
ポジショントークであると理解しよう
この社会で生きている以上、様々な信条や考え方が存在します。政治的にはもちろん宗教や、主食は何であるかまで十人十色に様々です。
つまり、全ての人はどっかしらに比重の偏った考え方で物事を捉えて話すと言うことです。
この「その人の立場から意見」をポジショントークと言います。
前述のリンク先は
というサイトでして、実は「小保方さんを擁護する立場の人」が発信する情報でした。
つまり、この時点で「この情報は小保方さんよりに書かれがちだから、よくよく精査して読まないといけないね」ってことになります。
ただ、これはあくまで小保方さん寄りに書かれている可能性が高まったというだけの話で「STAP細胞があったのか?」という事実に対しては確実にはなっていません。
僕達にとって大事なのは「その人がどう考えているか?」ではなくて「事実を基に自分はどう判断をしたらいいだろうか?」という事です。
もっと言えば「自分の役に立つかどうか?」です。正しいとか正しく無いとかの話ではないし誰が間違っているかを探すのが目的ではありません。
あくまで、「俺が、この情報で、儲けられるか?」です。結局は、自分の問題ですので他人に「その意見は間違っていると思う」「そういう考え方をするのは幼稚だ」とかってわざわざ他人に喧嘩をふるのはやめましょう。
入手経路は適切なものか
冒頭でも述べた通りで、情報はピンきりです。というのもインターネットが発達したおかげで、実社会では何の評価もない人も実社会できちんと成功してきて見識のある方もおなじ土俵で意見を述べることができるからです。
Scientific ReportsはNature系列ではあるもののオープンアクセス系のメガジャーナル(査読も簡素化されて掲載費をいろんな名目で執筆者側が負担する)なので、これを「Natureが実はSTAP細胞を認めた!」とかいうノリで引用するのは半ば以上詐欺な論法よな(´д`)
— 暴れん坊天狗・松太郎 (@gainersanga) 2015, 12月 11
という意見がありました。
査読が簡素化されていて、誰でも簡単に載せることができるものであったとしたら、ここで発表されている論文に価値はあるのでしょうか?
ポジショントーク的な部分も含むのですが、「意図がある人は、その人に都合の言い論拠を引っ張ってくる」というのがあります。
反対派の意見が間違っている事もある場合があるので、両方を精査して判断を下すようにしましょう。
ただ、この論文自体の価値判断は難しいですよね。多くの方は論文を書く機会も、査読をして評価をつけるといった経験も無いはずです。そういった経験が問われる作業において正しく判断するというの困難を極めます。
ただ、擁護するわけではありませんがこの段階では「そう入っても小保方さんに肩入れするような人が海の向こうにいるのだろうか?」という懸念が残ります。
入手したデータは適切か
では、肝心の論文の中身はどんなものだったのでしょうか?
小保方論文は「多能性細胞は色んなグループが食い違った結果を報告してるから論争が尽きないね」と他の論文とまとめて言及されているに過ぎない。 pic.twitter.com/PVKQs2W86K
— 祥太(SHOWTIME)1日目東ト31a (@shota_) 2015, 12月 12
ということらしいです。僕は英語が読めないのでなんともですが、これではコジツケと言われても仕方ないですね。
頑張って読みたい人はこちら
分析のしかた
ところで、読んでいた方はお気づきになられましたでしょうか?
この記事を書いている僕の事です。じつは、僕自身はなんも検証を行っていません。
あくまで、話の筋が通るように誰かの意見を並べただけになります。
つまり、今回のSTAP細胞存在説を否定して、もっともらしいことを言っていても僕の意見は正しくない可能性があるのです。
ただ、それでも一定の説得力が生まれているのは何故でしょうか?
なぜ、インチキなのに説得力があるのでしょうか?
これを理解することが、分析の作法の一番のキモになります。
次に紹介する点を「テクニックの可能性があると鵜呑みにしない」で反証することが大事になります。
自分と同じ意見の他者を紹介する
第三者話法という技術を活かしている。実は、自分の意見と同じような考え方をする人はたくさんいるので正しさの根拠にはならない。
クリティカルな説明を引用している
本人が言った言葉で確信的なものを引き合いに出す。「最初はAだと思っていて、調べたらBだった」という場合に「Aという結論をだした」という自分の意見に都合の良い切り取りをしている可能性がある。
こういった意見があるときには、自分で原点にあたって読むしか無いですし、その原点が信頼に値するものなのか自分で検証するしかありません。
つまり、自分で結局やらなきゃいけないんです。でも、そんなことに一々時間を使っていたらキリがないですし、第一自分でも間違う可能性があります。
信頼のおける人からのネタを優先する
実務としての情報分析のキモはこれです。信頼の置ける人の話だけを聞くというものです。
自分の中で、「この人は自分と近い考え方を持っていて、意見の確度も高いなぁ」という人を見つけて、その人の意見を信頼しつつ検証をしていく。というのが一番使い勝手が良いと言えます。
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