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年収300万円に捧ぐファンダメンタル投資の財務分析ポイント

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ということで、前回のファンダメンタルズ分析のあれこれのやつです。

今日は、ファンダメンタルズというと「=」で語られがちな財務分析について僕の思う所をぶちまけちゃいます。

 

k300.hatenablog.com

ということで、前回のこれから連載形式で僕のファンダメンタルズのノウハウを書いていくつもりなので楽しみに読んでいただければと思います。今回は、財務分析の部分をそれなりにフォーカスあててかいちゃいます。

 

長期投資はタイミング第一

いきなりこんな身も蓋も無いことを書いてしまうのはアレなのですが、タイミングが与える影響は大きいので、ファンダメンタルズうんぬんの話をしていく前に「タイミングを見極めようぜ」という部分に触れます。

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これは、このブログでさんざん使いまわしている日経平均のチャート図で、gooleで日経平均を検索していただくと出せます。

で、大事なのはタイミングなんですよ。

 

上のチャート図をみてもらうと分かる通り、日本の株式市場は「2万円」と「8,000円」くらいの間をうねうねしています。なので、正直いまの水準で長期保有っていうは相当センスないと思います。なので、そういう事を気軽に行っちゃうエセアナリストは注意しましょう。

 

財務分析と株の歴史

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基本的にファンダメンタルズ投資というと財務分析は同じ意味で語られます。が、個人的には「企業の価値を分析して投資の意思決定をする」というのをファンダメンタルズ分析と考えているので、財務情報以外の部分にも目をつけて実際には投資を行っています。

 

財務情報を基に分析するという部分について少し触れると、古くはベンジャミン・グレアムより「財務情報上の企業価値と比べて割安な株を探す」という考え方が提唱されました。「実際には財務情報なんてそうそう見れないんだけど、プロとしてはそういう財務情報から割安株探せまっせ!」って趣旨で書かれたのが「証券分析」という名著です。

証券分析 【1934年版第1版】 (ウィザードブックシリーズ 44)

証券分析 【1934年版第1版】 (ウィザードブックシリーズ 44)

 
 ベンジャミン・グレアムといえば、言わずもがなあのウォーレン・バフェットのお師匠さんです。ベンジャミン・グレアムはこうして見つけた企業を「たばこの吸い殻(シケモク)銘柄」と呼び、初期のバフェットの投資判断の基準になっていました。(現在のバフェットの投資基準とは違います。
 
この、タバコの吸殻投資というのは平たく言うと「PBR1倍割れの問題のない企業を買おう」というもので、「帳簿上の価値を本来割るはずはない」という根拠から割安株を探すやり方です。(で、紡績企業のバークシャー・ハサウェイを買って失敗して事業転換して今に至ります。)
 

財務分析で何が分かるのか?

で、これです。「財務分析って万能薬じゃないよ」って事です。かつての大賢人が間違ったように、財務分析だけで投資判断というのは難しい訳です。
 
一方で、ファンダメンタルズ分析は今でも財務分析と同義で語られます。歴史的にもメジャーであり、有名な投資家が好んだ方法であり、論拠が説明しやすいからなんでしょう。
 
で、財務情報から分かる情報って何が信頼できそうでしょうか?企業の成長性や安全性、収益性等いろいろ言われますがどうでしょうか?
本当に帳簿の数字とかだけで、成長性とか収益性とかが正しく評価できますかね?
 

財務分析で見るのは企業の安全性、セグメント売上

おそらく、財務分析で大切なポイントというのは「安全性」と「セグメント売上」だと思います。

安全性は主に金銭的な要素から企業の資金体力を見る指標なので、監査の際にもそんなにインチキは少ないかなというのと実際、金さえアレば冬を越せるという感覚から大事にしています。

具体的にいうと当座比率とか、流動比率というものです。

 

PERやPBRといった割安さの指標が教科書的には載ることが多いですが、PBRくらいしか僕はみません。スクリーニングに使うのはもっぱら流動比率とか当座比率です。

 

そして、事業の軸の変化や力強さを見るのに信頼しているのがセグメント情報で売上を重視しています。

 

PBR、流動比率当座比率

PBR

PBRは、株価純資産倍率と呼ばれ株価と企業の純資産を比べて株価が帳簿上の資産額の何倍に膨れ上がっているかをみる指標です。

話題の会社とかだと20倍とかに膨れ上がっているケースも散見されます。

 

個人的には、これをつかって投資判断はしません。目安として「割安株だけどPBR5倍かぁ、日経平均はこれから下げそうだし3倍になりそうだな。3倍になったとしたら株価はどのくらいまで下がるのだろう?」みたいな使い方をします。

 

流動比率

メインに使いませんが、スクリーニングの条件で使います。「お金に変えられる資産を金に変えたとして、短期返済の負債額の何%か?」という見方をする財務指標です。200%以上が良好というように教科書的には使われます。ただ、この指標には売れ残っている在庫も「換金性のある資産」に含まれてしまうため注意が必要です。

 

当座比率

メインに使っています。シンプルに現金に近い資産と短期負債を比べるため「安全性」という意味で硬いと思っています。流動比率をより厳しくしたようなもんです。

 

これを主軸に使うのは、公認会計士が行う監査で「現金」なんてメジャーな資産はそうそうインチキできないだろうという点です。裏とりも容易なためこの数字と短期の負債というのはそうそうインチキできないだろうと見ています。

 

セグメント情報をなぜ見るのか?

セグメント情報を見るのは、企業の収益がどこから、どの程度発生しているのか?どの業務にどれだけの人間が関わっているのか?という企業が公表しない新規ビジネスの種まきの様子やチャレンジ精神を肌感として感じるためです。

 

セグメント情報で一番に重要視するのは売上です。

売上を見るのは、シンプルにどの事業が稼いでいるのかを知るためです。「実は、あの企業のメインビジネスの売上は下がってきてる」とかそういうのを知るためです。

基本的にこういった売上高のような情報は点でなく5年間での推移を帯のよう見るのがポイントになります。成長の角度が上がっているといった見えづらい情報もグラフにする事で見えてきたりもします。

 

また、従業員の人数も見ます。

これも同じように5年間の推移等にしてみます。人員が増えてきているセグメントはこれから成長していいく可能性もあるわけで、人的投資として会社がどこに何で一生懸命なのか?という調べるきっかけを見つけるためにも役に立ちます。

逆に言うとIR芸等と言われる、時代時代のテーマ株にあやかろうという企業はここがクソです。昨年あったセグメントが消えてたりと一貫性がありません。

 

財務情報の仕入れ方

EDINETという金融庁のサイトを使います。

EDINET

 

書類検索という機能を使うと企業の有価証券報告書というのが見れます。いわゆる決算でお国に提出した書類が有価証券報告書というものになります。

過年度分も見れます。上場している企業はもれなくこのEDINETで財務情報が見れるので企業HPのIRページもいいですが、調査のツールとして知っておいたほうがいいでしょう。

 

有価証券報告書はPDFで見ることもHTMLで普通のウェブページみたいに見ることもできます。個人的にはPDFで見ることが多いです。PDFの方が保存等もしやすく便利だと思います。

 

ただ、有価証券報告書というのは80~100ページぐらいの文量のある書類になるため「Ctrl+F」でキーワード検索を行い「セグメント」とか「貸借対照表」などで見たいページを探して読むようにしないとどこに何があるのかわかりづらいものでもあります。

 

有価証券報告書から財務分析をしてみよう

ということで、ぜひ試しに有価証券報告書を基に財務分析をやってみてください。ここで紹介したのはあくまで勘所になりますので、もっと有益な情報もたくさんかかれています。

 

読んでいただければ分かりますが、「対処すべき課題」というパラグラフにはその会社がどこを頑張っていきたいと思っているのかなんてのも見れるようになっています。有価証券報告書は奥が深いです。

 

PER等の財務指標は、証券会社のスクリーニング機能で簡単に使えるようになっているのでぜひそちらも試してみてください。

 

で、最初に書いたとおり財務分析だけでは企業の攻撃力とも言える「成長性」はあんまり見えてきません。

働く人たちがなんでこの会社でイキイキ働いているのかも書いてありません。

 

 

なので、最初に書いたとおり財務分析だけでは不十分なんです。

 

ただ、財務分析ってもっともらしいですよね。だから、こんな情報だけで説明されたときには安易に腑に落ちないでください。

 

 

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