商売を見ずに「ファンダメンタルズ分析」と言えるのか?
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ここ数日で日経平均の大きな調整局面があり、僕のFBグループでも焦っている人、じっと耐える人、手を打つ人、と様々な人間模様がありました。
僕の方でも10/12頃に「そろそろ下げるんじゃないか?」というアナウンスをしたのですが、右往左往する人を見るにプロセスと結果に反省が残りました。
大きい下げ局面で改めて古典的な株式投資の手法や典型的な取引ルールに関心が寄せられるのは良いことですが、中には「ちょっと誤解していないかな?」と思う投稿もあったので、改めて株式投資の儲け方を考えてみたいなと思いました。
ファンダメンタルズ分析は財務諸表の分析じゃない
この段落の言葉通りなのですが、前提としての認識がずれていると間違えてしまうので改めて「ファンダメンタルズ分析」という意味を考えたいと思います。
そもそも、ファンダメンタルズというのは「基礎的な情報・条件」という意味です。
株式投資における「ファンダメンタルズ分析」という言葉には大きく2つあります。
・広い意味で、相場全体としての国政や政策金利水準、他国を含む経済環境というもの。
・狭い意味で、投資対象の個別企業を取り巻く経済環境というもの。
つまり、日本全体という意味での使われ方、個別企業の状況という意味での使われ方、この2つが存在します。
個人的にはもちろん2つが大事ですが、「経済学的に考えるべき事項と経営学的に解釈をすべき事項がそれぞれ、それなりに大切である」という点がファンダメンタルズ分析の醍醐味と捉えています。
私自身は経営学を大学で専攻した身ですので、このブログでも経営学的な視座に立っての論考が多いかと思われます。
そして、タイトルの通りあくまで「基礎的な情報・条件」こそがファンダメンタルズなので財務分析だけをもって「ファンダメンタルズ分析」とするのは間違いであり、この誤解は非常にクリティカルなミスなので注意が必要です。
長ったらしく書きましたが、
ようするにファンダメンタルズ分析は財務分析ではありません。
大事なのはビジネスモデルや環境
基本的には、投資対象が個別企業になりますので「ビジネスモデル」や「環境(エコシステム)」の理解は非常に重要です。
少なからず上場している企業というのは「すごい会社」ですので、ドラマが有り、ミラクルが有り、癖が有ります。
例えば、少なくとも僕が知る限り6-7年前はソフトバンクというと「借金企業」という認識をする方も非常に多くいました。実際、負債額は相当なもので資本と比べるとかなりの異常でした。
雑な財務分析を行うと、「ソフトバンクは借金が多くて良くない」というような主張になります。が、これは現在のソフトバンクを見るようにそんなに筋の良い答えではないことはぼんやり理解いただけるかと思います。
ここで大事なのが、もっとそもそも論に立ち返って「0」からどうして?なんで?を引き出すということです。
先程の事例の続きで言いますと、
「ソフトバンクの借金が膨らんでいく最中にすでにかなりの負債比率の悪化があったにも関わらず、どうして、誰が、なぜ、お金を貸したのでしょうか?」
このような見方もあって良いはずです。
これを理解するために必要なのは財務分析の力ではなくて、資金調達をするための力(ファイナンス)の理解、ビジネスモデルとその価値評価付の理屈、ビジネスマンとしての孫社長の物語、になってきます。
そこで何が起きているか?や、
どんな商売をしている企業なのか?
を抜きにファンダメンタルズ分析をした気になるというのは恐ろしく愚行です。
そして、この部分は物語のような部分になるので人間性が問われます。
【現在このくらいの人気があります】